この記事では、カウンセリングでは何を話すのか、話したくないことがある場合やうまく話せないときの考え方、相談できる悩み、心療内科・精神科との違いなどについて、臨床心理士の天野真悟先生にお話を伺いました。
1 Q. カウンセリングでは何を話すの?
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カウンセリングって何を話すのですか?
天野 真悟先生 「相談したいこと」「困っていること」があってカウンセリングを受けようと思う方が多いと思います。カウンセリングでは初回面接と言って、カウンセリングを受けようと思ったきっかけについて話を伺う回があります。(場合によっては数回に及ぶこともあります)この初回面接は困っていることを丁寧に伺いながら、カウンセリングの進め方(曜日、時間、頻度など)や方針を話し合い決めていく大切な回です。
初回面接を経てカウンセリングがスタートします。もちろん来談のきっかけとなったお話を改めて伺っていくこととなりますが、日々の生活のこと、家族のことなど、話が多岐に渡ることが多くなるでしょう。継続的に通うことで、その日に話したいことも出てくると思われ、その話も大切に伺います。 -
“小さな悩み”でも相談していいですか?
天野 真悟先生 毎日の生活を送っていると色々な体験をして感情を抱きます。それが小さなことと感じられること、カウンセリングのきっかけと関係ないと思われても、ぜひお話しください。例えば、昨日食べたご飯について、そのエピソードや感情の大切さはそれぞれです。こころはつながっていますので、どのような気持ちであっても相談したり振り返ってみることも大切なことと考えています。
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そもそも、悩みがまとまっていなくてもカウンセリングを受けていいのですか?
天野 真悟先生 もちろんです。様々な感情の中で来室される方も多くいらっしゃいます。1人で考えることがしんどく、苦しくまとまらず、何から話していいか途方に暮れていることもあるかもしれません。それでも少しずつ話し、カウンセラーとともに考えていくことで少しずつ整理されていくことがあると思います。悩みをまとめていくことも大切な過程です。その過程も一緒に歩んでいくことができたらと思います。
2 Q. カウンセリングで話したくないことは話さなくてもいい?
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話したくないことは断っても失礼ではないですか?
天野 真悟先生 カウンセリングが進んでいき、自分の中で「これ以上は言いたくない」やカウンセラーから質問がされ「話したくない」と感じることもあるでしょう。今のその気持ちが大切ですので、もちろん「話したくない」とそのまま答えても別の話題に話を変えても大丈夫です。そのような様子も含めてカウンセリングでは安心してお話しできる場であるため、ご自身の気持ちや感情を第一にお話を伺っていきます。
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カウンセリングではどこまで詳しく話せばいいですか?
天野 真悟先生 どこまで詳しく話すかも、ご本人の気持ちや感情が大切になります。カウンセリングの中でカウンセラーの質問をきっかけとしてさらに深まっていくこともあるでしょうし、前述のように話したくないことに出会うこともあるでしょう。いずれにしても、ご自身の気持ちを大切に進めていきます。
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仕事、人間関係、家族、恋愛、不安、不眠など、どんな悩みまで対応してもらえますか?
天野 真悟先生 どのようなことでも相談してください。初回面接でお困りのことを伺いますので、臨床心理学の知見に基づき私たちがお手伝いできることをお示しし、カウンセリングの進め方法を話し合います。その中で、他の専門職(医療機関や弁護士など)の必要性があると判断した場合にはカウンセリングではなくそちらをご紹介することもあります。

3 Q. どのような悩みまで、カウンセリングで話していい?
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仕事の量や責任、職場の人間関係のつらさも相談できますか?
天野 真悟先生 仕事のことを職場ではないところで話すことは丁寧に考えることができるためとても大切です。人にはそれぞれ得意不得意もあるので、それらを振り返ることもあります。また職場に限らず人間関係にはこころを通した体験となり様々な影響を及ぼすため、相談することがより大切になります。生活の中で、仕事は多くの時間を占めるだけではなく、こころの中でも大きな割合を占めるためぜひ相談していただけたらと思います。
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家族や恋人との関係の悩みは、どこから話し始めるとよいですか?
天野 真悟先生 家族や恋人といったより距離感の近い人との関係の悩みも生活に大きな影響を及ぼしますし、多くの感情を体験します。例えば両親との関係であれば、幼少期の話であったり、恋人との関係であれば、出会いから話していただくことが多いです。
前述の初回面接やカウンセリングの早い段階でカウンセラーから伺うこともあり、お互いの共通理解を作り上げていきながら進めていきます。
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自分の性格や考え方の問題に思えることも、話してよいのでしょうか?
天野 真悟先生 もちろんです。家族や恋人、特に対人関係についての相談であると、話していく中で自身の性格や過去の出来事にも触れていくことは多くあると思います。このような話は安心感のある環境で語り、考えることもとても大切です。自分自身の性格、考え方について考えたり振り返ったりすることができるのがカウンセリングの場でもあります。

4 Q. カウンセリングでは、うまく話せなくても大丈夫?
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カウンセリングでは、うまく話せなくても大丈夫でしょうか?
天野 真悟先生 大丈夫です。カウンセリングではカウンセラーが話をずっと話を聞いてるだけというイメージが強いかもしれません。もちろん話を伺うことも大切ですがそれだけでは「うまく話せているかな?伝わっているかな?」という気持ちになると思います。
話を伺っていてわからないと感じたことがあればカウンセラーからもお尋ねします。たどたどしくなってしまったり、まとまっていなくても大丈夫です。どちらかが一方的に話すことはありません。やり取りも踏まえながら安心してお話してください。 -
うまく言葉にできず沈黙してしまったらどうなりますか?
天野 真悟先生 沈黙になってしまうこともあると思います。何か思われているんじゃないか、と気まずい気持ちになるかもしれません。そんなときカウンセラーは「どんな気持ちなのかな、言葉を探しているのかな」等、これまでの話も踏まえながら想像を巡らせています。
沈黙も言葉にしていくための大切な過程であると考えています。沈黙になることはめずらしいことではないので、その時間も味わってみるのもよいかもしれません。 -
メモを作って行ったほうがいいですか?
天野 真悟先生 予約をしていざカウンセリングに行くとなるとどんなカウンセラーさんだろう、などと色々と考えを巡らせて緊張もすると思います。またご自身の中でまとまらない気持ちになることもあると思います。
メモを作ることは一度、自分の中で整理することにもつながるので、作りたい方は作ってみてもよいと思います。作らないといけない、ということはないので、ご自身の作りたい気持ちがあればそちらを大切にしてください。

5 Q. カウンセリングと心療内科・精神科の違いは?
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カウンセリングと心療内科・精神科の違いは何ですか?
天野 真悟先生 カウンセラーは臨床心理士・公認心理師の資格を有していることが主で、「カウンセリング」を提供する場になり、保険適用ではありません。一方で心療内科や精神科の医師は保険診療において診断や投薬の判断をすることができます。
また医療機関によっては臨床心理士等が在籍していることもありますがカウンセリングが提供できない環境であったり、時間や頻度に制限があることもあります。しっかりと時間をとってカウンセリングを受けたいという方はぜひ一度、ご来室しご検討ください。
ただし、現に心療内科や精神科に通院されている方は主治医の了承を得てからのカウンセリング開始となります。
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相性の良いカウンセラーはどう探したらいいですか?
天野 真悟先生 相談したい内容やこれまでの体験から、カウンセラーの性別を考慮に入れることもあるでしょう。他にもカウンセラーによっては論文等を過去に書いており、そちらを確認することで、自己紹介の内容だけではなくそのカウンセラーの考えなどもわかるかもしれません。
カウンセリングは相談者とカウンセラーの関係性・相性はとても大切になります。数か所に予約をしていただき、初回面接を体験した上でご自身に合うところをご検討されることもよいと思います。 -
カウンセリングを受けた方がいい目安はありますか?
天野 真悟先生 きっかけとなることは実は日常生活の中で多くあると思います。もちろん大切な人との別れなど、人生で大きな出来事があった際には、より必要になることがあります。それだけではなく、日常生活での出来事もこころには大きな影響を与えています。それは子育て、仕事、夫婦関係などとこころの数だけあるでしょう。
カウンセリングの強みは1人ではなく、共に考える人がいることだと考えています。1人で考え感じることがつらい、苦しい、寂しいと感じるときには、また自身の考えや気持ちを整理したいと感じた時にはどのようなことであってもお問い合わせください。

まとめ

カウンセリングを受けてみたいと思い、実際に探し、そこから申し込みをすることそのものがとても勇気のいることだと思います。そしてまとまらなかったりこんなこと話していいのだろうか、などと多くのことも考えたり頭をよぎると思います。
そのようなことも含めて話してもよくて、カウンセラーとともに考えることができるのが相談室の強みでもあります。もちろん話したくないことは話さなくてよいという安心感も大事にしています。
まず初めの一歩を支えられるようなコラムとなればと思っています。